2012年6月9日土曜日

健康づくりって何だろう メタボ健診 長野を巡って考えた 九州大・馬場園明教授に聞く / 医療・健康 / 西日本新聞


 ■無理せず小さなことから 洋菓子→和菓子でも効果

 生活習慣病や介護の予防活動に取り組んでいる九州大医学研究院医療経営・管理学講座の馬場園(ばばぞの)明(あきら)教授を訪ねた。

 -特定健診の受診率が伸び悩み、健康保険を運営する市区町村や企業は頭を悩ませているようです。

 「医師の間でも、特定健診で肥満の基準とする『男性85センチ、女性90センチ』という腹囲基準が厳しすぎるといった声も出ていますが、健診を受けることで自分の体の状態を知り、普段の生活を見直すきっかけになると思います」

 「特定健診が画期的なのは、メタボや予備軍と判定された人に対して医師や保健師が生活習慣の改善プランを作成し、一定期間が過ぎたあと、内臓脂肪がどれだけ下がったかなどをチェックすることです」

 -メタボになると何が良くないのでしょうか。

 「例えば、65歳以上の人の寝たきりになる原因で最も多いのは脳卒中などの脳血管疾患です。脳卒中は高血圧症を患う人の発症率が非常に高い。その高血圧症になる可能性が高いのがメタボなのです。つまりメタボの人は、そうでない人に比べて脳卒中になる危険が増すのです」

 -そうは言っても、生活習慣を改善するのはなかなか難しい。


キャリアの変化とうつ病

 「確かに、生活習慣は脳にプログラムされていて変えるのは難しい。でも、医師から『このままでは重大な病気になる』と言われたとします。大抵の人は生活習慣を見直して、運動を始めたり食生活を改めたりするでしょう。でも長続きしない。糖尿病の"教育入院"も同じです。病院という非日常的な場所だからこそ規則正しい生活ができる。でも家に帰れば日常の世界に戻ってしまう。そのことが『自分は意志が弱い』と落ち込んでストレスになる可能性もあります」

 -では、どうすればいいのでしょう。

 「シナリオを作ることが大事です。例えば、ご飯の量を少し減らせば、1カ月に体重を1キロ落とすこともできる。食後の洋菓子を和菓子に、その次は和菓子からあめにしたり…というだけでもいい。嫌なことは絶対にしない。成功したときの自分の姿を思い浮かべて『こうすればああなるなあ』と自分を演出していくのです」

 「たとえシナリオどおりにいかず、失敗したとしても、別の方法でやってみようと楽観的に考えること。自分ができると思ったことを試行錯誤してみましょう。そうやって"生活の質"を落とすことなく、少しずつ行動変容していくことが長続きする秘訣(ひけつ)です」

 ■受診率向上運動「元気ったい!ふくおか」 目標未達成なら罰則も


DRは痛みスプレーをフランクスません

 新聞の一面広告も出した。ハワイ旅行が当たる抽選まで用意したところもある。あの手、この手を使っても、なかなか上昇しない。

 それは特定健診の受診率である。全国的に伸び悩み、2008年度の速報値では、例えば市区町村が運営する国民健康保険(国保)の全国平均は30・8%、全国健康保険協会(協会けんぽ、旧政府管掌健康保険)は従業員本人は35・9%だったものの、扶養家族は11・2%にとどまっている。

 企業の健康保険組合は12年度に実施率80%、協会けんぽは70%、国保は65%を達成する目標を掲げるが、住民の意識を高めるにはどうすればいいか、担当者は頭を悩ませているようだ。

 私が住む福岡市は、国保の被保険者で特定健診の対象は21万人。受診率は08年度が15%、09年度も昨年12月までで10%前後にすぎない。このため行政や医師会、地場企業などが中心となり「元気ったい!ふくおか」プロジェクトと銘打つ促進運動を展開中だ。

 例えば早良区は民生委員400人に依頼して、住民に直接受診を呼びかけてもらう「ローラー作戦」を始めた。職員も業務を終えた夕刻、昨年度は受診して本年度はまだ受けていない人たちに電話をかけて促している。荒瀬泰子区長は「受診率を、まずは30%まで伸ばしたい」という。


スケートボードの代理店を骨折

 だが医師である荒瀬区長自身、長年健康には気をつけていたというのに、昨年の職場健診では悪玉コレステロールの数値が大幅に上昇していていてショックを受けたという。お肉をとるときにはロースをもも肉にするなど食事に気を使うようにしているとか。「健診は、日ごろ健康だと思っている人にこそ必要なんです」と訴える。

 保険者が受診率アップに躍起になる背景には、別の理由もある。国が示す実施率の目標(国保の場合は12年度までに65%)に達しなければ、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度への支援金(分担金)が増額されるという罰則が科されるのだ。

 福岡市の担当者は「今のままでは15億円ほど負担が増えることになる」という。自分の体だけでなく、財政のスリム化に協力するつもりで健診に行くという考え方もある。

    ×      ×

■特定健診・特定保健指導


 内臓に脂肪がたまる肥満に加えて高血圧や高血糖などの症状があり、糖尿病や動脈硬化を引き起こす恐れのあるメタボリック症候群を早期に発見するため、2008年度から40―74歳を対象に実施されている。国民健康保険や健康保険組合などすべての保険者に年1回の実施を義務づけた。肥満の基準となるへそ周りのウエスト(腹囲)は、男性で85センチ以上、女性は90センチ以上。健診でメタボか予備軍と判定された被保険者は、医師や保健師から生活習慣の改善を指導される。

【写真説明】「できることをやっていきましょう」と話す馬場園明教授=福岡市東区

=2010/02/22付 西日本新聞朝刊=



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